●境界線を越えて尾鷲市へ

須野の集落の上をパスし、熊野市とも別れてここから尾鷲市へと入っていく。

尾鷲に入るとここも長大トンネル2本で梶賀の集落をパスしていき、一気に賀田の集落へと入っていく。ここまでくるとまた定期バス路線が復活する(須野・甫母・二木島にはバスがない、公共の足はJRの列車のみとなる)。とはいっても梶賀〜賀田駅〜古江学校前間に9往復ほどあるだけなのだが・・・(しかも他のバス路線とは関係なく島の様になっている。紀勢本線の列車の接続に合わせるダイヤとなっているようだ)。

賀田は沿線では新鹿と並んで大きな集落である。ここで第2のエスケープルートがあるので、ここで疲れたら一服するか、42号に逃げてもよい。しかし、ここで42号に逃げたとしても合流点が矢ノ川トンネルの出口で、人家が全くないところに行ってしまうだけであり、トラックが来ない分気休めとしてこのまま走り切ることをおすすめしてしまおう(笑)

看板に従い直進ほどなくして右折。古江の集落を過ぎ、三木里の集落へと進む。三木里は新鹿と並んでこの地区でも有名な海水浴場の一つで、右手にきれいに整備された海水浴場を見ることが出来る。ここも夏と違って人っ子一人いない海岸である。

賀田地区(F西田ノ尻)の
バス停。1日9往復のバス。
賀田の町中にて。左に曲がれば矢ノ川峠。
曲がっても難所だったりしますが・・・・。
だれもいない三木里海水浴場。新鹿とならんで有名なところ。


三木里を過ぎると少し高度の高い所を走っていく。眼下にはリアス式海岸が広がり、養殖のいけすなどをチラチラと見ながら走ることになる。三木浦あたりはパーキングスペースもあり、眼下に広がるのんびりとした光景を見ながら一服するのもこれまたおつなのではないかとも思ったり・・・・・・。
再びトンネルで山を抜けると九鬼に出る。ここで実質沿線の集落とはお別れで、ここからは高度を稼いで八鬼山トンネルに入り、国道42号線へと出る事になる。

のんびりした光景の三木浦。下に学校が・・。 養殖筏がみえるなんともまったりとした光景・・ JR九鬼駅と九鬼の集落の図です。



●マニアックかつ時間に余裕があるなら県道778号線へ

さて、このまま出てしまってももったいないと言うことで(取材班の残りの二人はいい加減にあきれてしまっている(笑))、八鬼山トンネルの手前の分岐で県道778号線(中井浦九鬼線)に入る事とする。つまり大曽根浦を経由して、なるべく紀勢本線に沿ったルートを取ることとしたのである。

しかしこの県道、311号線よりもワイルドであった。

国道311号と県道の分岐。
一応右折しても尾鷲市内へ
いけますが・・・・・。
ZIP−FMが好きな人ならたまらない道で
しょうか・・・・・(名古屋ネタですいません(爆))
こんな道が30分くらい延々と続きます・・。
見通しもぜんぜんよくないです。承知の上
通り抜けをしてください・・・。


当然の事ながら1車線で、大半の区間が車1台が通れるほどの幅しかないのである。車が多く走った形跡もなく、落葉が多くかなり心細いラストコースとなる。すでに起点でかなり高度を稼いでおり、この先紀伊松本まで延々と山腹の山道を走っていく事となる。

ここの道路も通り抜けには30分ほどかかる間に人家は皆無で(1軒ログハウスは見かけたが)、1車線の180度ヘアピンが何カ所もあり、到底30キロ以上を出すのは無謀である。ここで追突、接触、転落事故を起こしてしまうと取り返しのつかない話になってしまう路線でもあるので慎重に運転したい。
山腹のクネクネ道が終わる頃には今度は海岸線に出なくてはいけなくなるため急降下で下っていく事になる。
すでにここまでくるとエンジンやブレーキにはかなりの負担になっているはずで、特にブレーキは踏みすぎでフェードなどを起こさないように少しゆとりを持った運転で締めたいものである。

やがて尾鷲湾と中電の尾鷲三田火力発電所が見えてくるといよいよラストコース。紀伊松本のバス停が見えてくる。ちなみにプロアトラスで確認するともっと手前が行野浦となっているが、ここのバス停の看板にも行野浦の子供たちへ、とあるが、果たしてどう判断すればよいのかしらん(笑)
この先、平坦なルートとなり、大曽根浦の駅構内をアンダーパスで抜ける。少し前に青春18きっぷのポスターのロケ地になったところである。まっすぐ走って尾鷲市内へ抜け、看板に従っていけば42号線、まっすぐ行けば尾鷲市内中心部へと抜けていく。

紀伊松本のバス停。
みんなよい子ですよね?(笑)
YHは無くなりましたが
バス停だけ名前が残る(笑)
尾鷲のシンボル・三田火力の煙突が
見えたらラストコースです。
一応終わりということで、JR尾鷲駅前の
光景です。私には懐かしい光景。




●所要時間など

これで実際の走行レポートはおしまいなのであるが、では実際走ったとするとどのくらい時間がかかるのであろうか。

正直、午後3時にこのルートに入り、写真を撮りながらトレースしていって、県道経由で尾鷲駅前に着いたときには午後6時になっていた(爆)。
従って、311号を走るだけでノンストップで走ったとしてもおおよそ90分くらいはかかるのではないかと思う。県道経由で締めてもおおよそ90分〜2時間ほどかかるのは現実的な所要時間だと思う。今回走ったのは実は2回目なのだが、普通列車や自家用車の42号経由でおおよそ40−50分、JRの特急でおおよそ30分であるから、まあ時間に余裕がある時にお試しするのが無難な線ではないかと思う。
どっかの峠(爆)のように【カーナビの犠牲者】となる事はまず無いと思うが(爆)、ある程度時間に余裕があるときに走破することをおすすめしたい。

☆独断・走行に関する勝手なアドバイス(笑)

・行程には2時間ほどの余裕を。先を急ぐ場合は浮気はしない(爆)
・乗り慣れていない車では絶対に入らない(車幅間隔などが大切)
・天候の悪い時は入らない(雨量規制があります、また高波が予想される場合にも入らない)
・腹は満たすか食料持参で(目ぼしい店がない)
・同乗者がいる場合は必ず同意を得ること(爆)(長時間の回り道は時として結果不仲をもたらす可能性が高い(謎))
・ブレーキとエンジンにいたわりを。故障不具合は最悪の結果となる場合があります。
・夜間の通り抜けは推奨しません。街路灯は集落とその周辺しかないからです。
・狭路のすれ違いとバック運転に自信がない場合は勇気をもってやめる。
・万が一のために、折りたたみ自転車を積んで置くと役立つかもしれない(笑)
・対向車がきたらまず譲る。にらみあいっこしたって仕方がないでしょ(笑)

というところで311号・尾鷲熊野間の走行レポートでした。

(実走:2004/05/04)


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